最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

182.赤色群像

先日、プロトイカメラマンの雨樹一期さん主催のワークショップに参加してきた。

amaki15.com

テーマは「光漏れフィルム」と「レッドスケールフィルム」の作成。

僕は前からレッドスケールフィルムが気になっていた。

通常のカラーネガフィルムの表と裏、

それが逆の状態で巻かれたフィルムをそういう風に呼ぶらしい。

ロモグラフィーやローライでも同様のフィルムが売られてるらしいが、

普通のお店では売っておらず、気になってもなかなか試せなかった。

 

今回のワークショップでは、それを一本作成し、関内〜横浜で撮って回った。

初めてダークバッグを使って巻いた自作のレッドスケールフィルム。

いったいどんな風に撮れたんだろう?

一週間ちょっと経ち、ようやくトイラボから現像データが送られてきた。

 

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おお。本当だ。赤くなってる。いや、全てが赤というわけではないけれど。

なんともいえない独特の色合いだ。どこかノスタルジー。

元になったフィルムはロモグラフィーのISO100。

普通より粒子が荒くなってる気がするけれど、これもレッドスケールの特徴なのかな。

 

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レッドスケールの面白い特性として、露光量によって発色が変わるというのがある。

これは光が通過するフィルムの層がどこまでか、ということに起因するらしく、

明るくするにつれて赤以外の色が出てくるというものだそうだ。

空を撮った写真は赤に緑の色が混ざってきてるような感じになっている。

 

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花畑も独特の風合いに。何年も忘れられた絵のような。

画面左に凹みのようなものが見えるけど、ダークバッグの中での手探り作業なので、

フィルムにこういう傷が入ってしまったんだろう。

 

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すっかり古ぼけた煉瓦の中に生えてた雑草が、妙に映える。

年月の流れを感じさせるものとこのフィルムは本当に相性がいいみたいだ。

 

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この写真、知り合いが妙に気に入ってくれて嬉しかった。

メリーゴーランドも時代を感じさせるものになってしまったね。 

半世紀経ったら、これが残ってる遊園地が日本にどれだけ残ってるだろう。

 

レッドスケールフィルムの自作。一本目にしてはいい絵が出来たと思う。

作り方は覚えたし、少しずつ本数と経験を重ねていこう。

いろんなフィルムでレッドスケールも試してみたいな。富士の業務用とかね。

 

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この色の出方最高に好きなんだけど、設定忘れちゃった。

これが狙ってできるようになりたいなあ。

 

お題「カメラ」