最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

080.OM-D EM-5のこと

DP2x、GR Digital IVを下取りに出して僕が手に入れたのは、
OLYMPUS製ミラーレス一眼、OM-D E-M5だった。

 

 

このカメラは発売から2年が経とうとしていたし、

すでにE-M1とE-M10というバージョン違いのものも出ていた。

つまり“やや”型落ちのモデルになっていたのだ。だから中古も値段も安かった。

入門レンズとして購入したSIGMASIGMA 19mm F2.8 EX DN MFTと合わせて4万ちょっと。

こんな値段で買えるもんだなぁと驚いたものだ。

 

発表当時から、僕はこのカメラのデザインが好きだった。

もちろんPENシリーズも好きだったのだが、PENかOMで言ったら

僕は断然OM派だ。如何にもカメラ然としているルックスが素晴らしい。

また、一見無駄にも思える出っ張った三角頭も、見た目でとても重要な点だ。

電子ファインダーなんだからあんなスペースを取る必要もないのに。

格好良いカメラはこういう形をしているんだ、といわんばかりだ。

 

電子ファインダーを内蔵していたのも購入の動機のひとつだ。

コンデジを使ってると背面液晶で画像を確認してシャッターを切るのだが、

日光の強い昼間だと影になってほとんど役に立たなくなってしまう。

何度かDP2xやGRD用の外付けのファインダーを買おうかとも思ったが、

そうするとF値や明度、シャッタースピードの表示を見るのが二度手間になる。

おまけにあのヤロウは高い。1万くらいするのだ。ふざけてる。

 

SIGMA ビューファインダー VF-21

SIGMA ビューファインダー VF-21

 

 

 E-M5の内蔵ファインダーはかなり優秀で、

各種情報の表示はもちろん、覗いたままで設定の変更をする事が出来る。

また、ファインダーを覗かない時は背面液晶に画像が表示され、

覗くと自動的にファインダー内に映像が切り替わるという機能もある。

これは本当よく出来ている。誤作動も殆どない。

ユーザーに手間を掛けさせまいという開発者の粋な心遣いだ。

防塵防滴仕様なのも、ややずぼらな僕には嬉しい。

同様に防塵防滴のE.ZUIKOのレンズ群を使えば、どんな環境でも撮影が可能だろう。

もっとも僕はそんなに荒々しい場所に行く機会はないのだけど。

 

そして、なんといっても5軸手ブレ補正がこのカメラの大きな魅力だろう。

Panasonicとかのカメラには、レンズ内に手ブレ補正機能がついているものがあるが、

E-M5はボディ本体に手ブレ補正機能を内蔵している。

5軸というのは、俗にいうピッチ(上下のブレ)、ヨー(左右のブレ)に加え、

縦軸と横軸の並進方向、そして光軸回転の5つ、らしい。

並進方向は完全な上下のブレ、光軸回転は文字通り回転のブレを補正してくれる。

今日日の新型機種には徐々に搭載されたモデルが増えてきているが、

E-M5はもう二年前の機種なのに、それをすでに備えていたのだ。

 

そして、この5軸手ブレ補正のお陰で、

僕は容易にオールドレンズの魅力に取り憑かれる事が出来たのだ。

 

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