最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

100.ライカ

今回で、前のブログから数えて100記事目になる。

結構間が空いてしまったのは、その100記事目に一体何を書こうか、

というのを色々考えてしまっていたからだ。

ただのブログの100記事目だが、そういう区切りっていうのは大事にしたい。

まぁだからって話す内容は、カメラの話なんだけれどね。

 

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最近の僕のメインカメラ、バルナックライカ。ⅲc後期型と呼ばれているものだ。

前に紹介したFED-2の元になったレンジファインダーカメラで、

数あるバルナックライカシリーズの中でも戦後間もない頃に作られたものになる。

 バルナックライカもモノによってはすごく高いものがあるけれど、

それでも最近のミラーレス一眼と同じくらいか、少し安価だ。

かつては『ライカ一台、家一軒』と言われたものがそれくらいで手に入る、

という点で今の時代に生まれた事はラッキーだと思う。

 

レンズは純正のエルマー5cm F3.5との組み合わせで使っている。

jupiter 9のほうが明るいレンズなのだけれど、解放で撮ればちゃんとボケてくれるし、

それに撮影するのは明るい日中で、ISO値は100〜400の事が多い。

なのでF値は5.6〜8にしておいて、絞り優先で撮影をしている。

最初に露出計で大体の速度がわかったら、あとは“カン”だ。

いちいち計ってるのが面倒臭くなって始めたんだけど、これが案外ちゃんと撮れる。

最近のフィルムは昔に比べてラチチュード(露光の許容値)が広いお陰だろう。

 

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作られた当時には無かったカラーフィルム、NATURA1600でも撮ってみた。

このフィルムはISO感度が400〜1600まで順応してくれるので、

暗い所でも撮れたりする便利なフィルムだ。

とはいっても1600で撮るとやっぱり粒子が目立ってくる(1枚目)。

他は400相当で適性露出を計って撮った。濃淡のバランスのなかなか良いよね。

便利だけど、だったら最初から400の使えばいいんだ。pro 400Hとかさ。

 

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バルナックライカの良い所は、その大きさ故の携行性はもちろんだけど、

「使っていて気持ちが良い」という事に尽きる。

フィルムを巻き上げ、シャッターを切った時がそのタイミングだ。

新宿マップカメラで初めて触った時に『あ、これマズい』と思った。

これのせいでFED-2はjupiter-8と一緒にすっかり出番を失っている。

 

今のデジタルカメラはすごい便利だ。

プログラムオート使えばシャッター切れば写真が撮れるし、

現像なんてしないでwi-fiですぐに手元の携帯に移せる。

もちろん僕もそういうカメラを持っているけれど、でも、なんだろう、

一度慣れちゃうと『これがいいな』ってつい手が伸びてしまうんだ。

便利だということは、必ずしも気持ちの良いことではないんだと思うし、

そして出来るなら、僕は気持ち良く毎日を過ごしていきたい。

 

ライカは、そんな事を思わせてくれるカメラだ。

 

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