最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

112.クロスプロセスで撮ってみた

フィルムカメラで撮った写真って、ぱっと見で判るよね。

それは忠実じゃない色合いだったり、粒子の荒さだったり、露出のズレだったり。

デジタルカメラでなら多分生じないそういったズレがフィルムの味だと言ってもいい。

 

では、それをより、思いっ切りそれを崩した写真はどうだろうか?

 

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これはクロスプロセスという手法で現像をしてもらった、リバーサルフィルム。

一般的に(無論、僕も普段使っている)フィルムといえばカラーネガフィルムだけど、

リバーサルフィルムはカラーネガよりもより鮮やかな写真が撮れる反面、

ラチチュードが狭い分露出の合わせ方が難しい、やや扱いづらいフィルムだ。

 

そのリバーサルフィルムを、通常の現像ではなく、

カラーネガフィルムの処理で現像をするのがクロスプロセス現像。

僕の唯一敬愛する写真家、ケヴィン・メレディスが得意とする技法で、

かねてからずっとやってみたかった撮影方法だった。

 

使ったフィルムはAGFAのCT Precisa。

AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

 

買ったのは代官山蔦屋の北村写真機店だったけど、amazonにも売ってる。

一番安いのは多分かわうそ商店だろう。送料も掛からないしオススメ。

現像はいつも通りトイラボビックカメラとかでもしてくれるんだろうか?

 

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現像から上がってきて『うわっ、やっちまったか!?』となった。

全て露出オーバーな仕上がりなのだ。強烈な色彩と相まって目にダイレクトに来る。

後から聴いた話だと、クロスプロセスで撮る時は気持ち暗めに撮るといいそう。

なるほど、それなら確かに丁度よくなりそうな露出具合だ。

  

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初のクロスプロセス、落ち着いてみれば凄く面白い写真ばかり撮れていた。

これをクロスプロセスの適性露出で、街中で撮っていったらどうなるだろう?

そう思って、気付いたら3本パックをまた買い足していたりして。

中途半端な成功は次への誘惑になる。