最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

132.那須塩原へ行く

那須塩原、という地名は随分前から知っていた。どこで知ったかは忘れた。

ゴールデンウィークの予定を考える中で、千葉県河川海岸、八景島といった

メジャーどころの地名が上がる中、ぽっと思い出したのがそこだった。 

 

今年の僕らのゴールデンウィークの目標は『都会の喧騒から離れよう』だった。

なんだかご年配感のある目標だが、お互い首都東京のど真ん中で仕事をしている身。

旅の理由には十分なものだ。 観光よりもゆっくりしたいが勝ったのである。

調べてみたら 、二週間前にして新幹線は余裕だった。しかも割引が効く空きっぷり。

こりゃーもう行くしかないと、見つけてもらったホテルを取って行ってきた。 

 

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塩原温泉バスターミナル。ホテルには、ここからさらに送迎バスで行く。 

廃屋は昔はレストランだったみたいで、焼うどんの文字が見えた。

 

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滞在中、馬車を何度か見かけた。多分毎回同じ馬だろう。

一般的な馬のようなか細さのない、農耕馬のような逞しさだった。

 

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泊まったホテルはとにかく清潔感にあふれ、個室の風呂は檜風呂(温泉ではない)、

写真はないけど料理も美味しく、露天風呂も実に気持ちがよかった。

まわりに観光地がないのがデメリットだが、目的にはぴったりなホテルだった。

 

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塩原温泉は観光地、というよりもどうやら釣り場として人気があるようだ。

宿泊の翌日は川辺に行ってみたが、そこには釣り人が何人もいた。

まぁ、これだけ綺麗な川なら釣りしたくもなるよね。俺も釣り好きだしさ。

 

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というわけで二人して釣りもした。釣り堀でエサ釣り、正しく入れ食いだった。

魚との真剣勝負ではなかったけど、ニジマスの引きは楽しめたし、

なにより釣ったばかりの新鮮なニジマスの塩焼き、唐揚げは絶品だった。

隣で釣りをしていた親子は10匹を軽く釣り上げ、豪勢なランチをしていた。

 

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そうだ、僕が塩原を知ったのはこれだったのだ。

目の前にして鼓膜に染み付いたワンフレーズがリピートした。

それは、子供の頃に散々聞かされた「ホテルニュー塩原」のCMだった。

その場所へこうやっていくことになろうとは、思いもしなかった。

ホテルニュー塩原は一部の施設が閉館状態になっていた。

 

那須塩原、というより塩原温泉。懐かしさのあふれる場所だった。

発展というよりは、時が止まってゆっくりと閉じていく空気があったけど、

それでもお世話になったホテルや、釣り堀で魚釣りに興じる子供達がいる限り、

新幹線の駅からJRバスで一時間半の温泉郷は、今日もゆっくりとあり続ける。

 

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そしてゴールデンウィークが終わり、僕の日々は続く。

 

今週のお題ゴールデンウィーク2016」