最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

115.古い建造物をクロスプロセスで撮る

先日、monogramの暗室Barという、

暗室でモノクロフィルムをプリントしながらお酒を飲もう、

というニッチするぎ会に参加した際、同じライカを使ってる人と知り合うことが出来、

その後「写真を撮りに行こう」という話になった。

場所として彼が提示してくれたのは、「江戸東京たてもの園」。

 

tatemonoen.jp

 

今回行くのが初めてだったのだけれども、

幼少期によく出掛けていた小金井公園の敷地内ということで、

どこか懐かしさもあった。

 

友人はライカM4-2に沈胴ズミクロンを、僕はⅢcにズミタールを。

判る人にしか判らない装備の僕達は園内をぐるぐるしながらシャッターを切った。

ちなみに後日、monogramに行った時にその時すれ違っていた、という人に出会った。

世間とは狭いもんだね…

 

今回のたてもの園は、かつては全く違う場所にあった、

歴史的価値のある建造物をまとめた場所だ。

多分、僕達のライカと同じ時代を生きてきた建物も多かっただろう。

今回はクロスプロセスをリベンジ、使ったフィルムは前と同じAGFA CT Precisa。

先人の教えに従い、露出を一段階アンダーで撮影した。

 

FH000022

 

FH000026

 

FH000031

 

FH000032

 

FH000037

 

FH000024

 

結果として、リベンジは成った。明らかに前に比べて光の加減が良い。

特に最後から二枚目(旧銀座線だったと思う)の出してる雰囲気なんて、

もう最高だ。デジカメでこれを撮ってみろってんだ! と言いたい。

とはいえネガフィルムでクロスプロセスっていうものも、

いっちゃえばLightroomとかPhotoshopみたいな技法のひとつに過ぎないんだけどね。

それでもズミタールとクロスプロセスの組み合わせは本当に良い。

 

ともあれ、年内にクロスプロセスの技術をなんとなくだけど習得出来たのは良かった。

これで来年の夏は、青々とした海と入道雲をハッキリと写してみたいもんだ。

 

 

使用機材

Ernst Leitz Wetziar Ⅲc + summitar 50mm f3.5

AGFA Vista plus ISO400