最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

181.コダックとゾナー

僕の中で"お約束"みたいな組み合わせがある。

それがタイトルのコダックゾナー

どういうわけか、コダックのフィルムとツァイスのゾナーは相性が良い。

ライカのエルマーだと「もういいかな」と思っていたフィルムが、

ツァイスのゾナーだと「これすごくいいな」に変わってしまう。

 

一時期僕はCONTAX T2コダックのスーパーゴールド400を入れて使っていた。

発色の良さとゾナー38mm/f2.8の艶のある描写は最高の組み合わせだった。

しかしT2は手放してしまい、スーパーゴールドは生産終了になってしまった。

 

そんな僕の手元には、今ローライ35Sがある。

そして友達とポパイカメラに出かけた折、テンションがあがって

普段なら絶対買わないフィルムを手に取った。それがポートラ800。

 

 

なんで絶対買わないか、というと簡単な話ですんごく高いフィルムだからである。

アマゾンで一本1800円くらいするぞ。ポパイカメラは1380円くらいだったかな。

ポートラシリーズは色と粒子の細かさから定評のあるフィルムだけど、

どうにも値段がバカにならず、常用なんて考えられない。

そんなノリと勢いで買ったフィルム。ゾナーとの組み合わせで、さてどうなるか。

 

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これがISO800のフィルム? ってくらい発色がいい。

そもそもそんな高感度のフィルムなんて他はロモのしか使ってないけどさ。

あれと比べると粒子感はほとんどない。

 

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外と比べたら暗い喫茶店の中でもこの通り。すごいな。

ローライ35Sの周辺減光とも相まって僕好みの絵になっている。

 

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ローライ35Sは基本絞って被写界深度目盛で撮るべきカメラだ。

だから日中でも高感度フィルムでF22とかで撮るのが楽だ。

 

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ゾナーは水との相性がいい。弁天橋から望むお堀の水。

実際すっごい濁ってるんだけどね。分厚いガラスのような光沢。

 

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もう使われなくなって久しいであろうポスト。

壁の薄い青が年月を物語ってる。

 

結論からいうと、ポートラ800は良いフィルムだった。

まぁこれまで使ってきたのがロモグラフィーの一本600円くらいのだから、

それと比べたら倍くらいのフィルムなのだ。良くて当たり前であって欲しい。

 

ローライ35Sは前述した通り、絞りを絞って撮るカメラだ。

そうしなければ、F11〜22でシャッタースピードが稼げない。

だからISO800の高感度フィルムが必要なんだ。

ナチュラ1600も今年いっぱいで生産が終了してしまう。

そうなると残るのはロモと、富士フイルムのVenus800のふたつ。

Venusがいいフィルムで、しばらく作ってくれるのを祈るばかりだ。

あと頼むからコダックはフィルムを値下げしてくれ。

Ektachrome作る力があるのなら。

 

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そして、もう夏がくるね。

 

お題「カメラ」