最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

203.ocean

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最近釣りによく行っていて、竿を海に向けるたびに入る景色を残しておきたく、

それでもライカコンタックスを潮風に浴びせるのはちょっと怖いし、

なにより海水をかぶらせるわけにはいかないので、

そういう荒っぽい使い方ができそうなカメラを買った。

 

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適当にコンパクトフィルムカメラと調べて出てきた、Yashica TAF。

プラスチックで直線的なボディ、そしてレンズはcarl zeiss Tessar 35mm/f2.8。

見た印象は最近価格が高騰しすぎてるCONTAX T2の前身だろうか。

もっともあっちはチタンボディ。手に持った時の印象はよくなかった。

おまけに調べるとAFを外しまくるという話。これは失敗したかなぁと思った。

 

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しかし最初の一本が現像から返ってきて、良い意味でそれは裏切られた。

まぁ確かにAFを外してるシーンはあったけど、T2とどっこいどっこい。

ピントがピシャリと合えば、さすがテッサーといえる写りだ。

色乗りもプラナーよりいい気がするし、おまけに周辺の光量落ちまである。

 

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「フィルムが交換できる写ルンです、くらいのカメラなら御の字だな」

そう思っていた僕の期待のハードルを遥か上に飛び越していったTAF。 

 

これからの夏本番、存分に活躍してくれそうなカメラではあったのだけど 。

 ストロボが元に戻らないというなんとも微妙な問題が生じた。

実用的には問題ないのだけど、しまう時に引っかかってしまうし、

なによりこれは長く手元においておけるようにしたいカメラだと思ったので、

139Qの時と同じく、小畑カメラサービスさんのお世話になることにした。

 

なので再び使えるのは一ヶ月半くらい後だろうか。

相談のメールを出した時、「嫌という程修理した」とおっしゃっていた。

それほど人気で、使う人の多いカメラだったのだろう。

 

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いってらっしゃい。元気になって戻っておいで。そしたらまた出かけよう。