最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

210.変わらないもの、変わるもの、谷根千

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久々に谷根千に行ってきた。ひみつ堂に行ったり、友達と写真を撮りにきたり、

なんだかんだで足を運んでいる街だ。夕焼けだんだんもかなり有名だろう。 

 

僕やこの街を訪れる大半の人はそんな古き良き商店街目当ての人も多いだろう。

メインストリートの谷中銀座はいかにも昔懐かしの商店街って感じだ。

食べ歩きのコロッケの店の前にはたくさんの人がいて、道端でコロッケを食べていた。

それを見て「いや、歩いて食えよ」と思ったり。

 

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こんな味のある牛乳の看板の前を、たくさんの人が通り過ぎていく。

 

今回谷中銀座あたりをぶらついて思ったのだけれど、なんか御洒落な店が増えた。

例えば夕焼けだんだん入り口あたりの雑貨屋。これ、前からあったっけ?

 

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店先には大量の編籠バッグや生活雑貨が並んでいた。

店内の天井に吊るされていたリュックが結構かわいかったな。

ちなみに知り合いみたいに写ってるのは知らない人です。

 

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それからよみせ通りにはこんな感じのカフェが3、4軒ほど。

いずれもここ最近できたばかりの綺麗なお店だった。

 

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その中の一軒のCIBIさんではアイスコーヒーとカフェオレを頼んだ。

ランチも美味しそうだったので昼ごはんを済ませた後だったのが悔やまれる。 

「シビ」かと思ったら「チビ」なんだね。かわいい。メルボルンが本店だそうだ。

CIBI TOKYO STORE

 

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帰り際に通った路地裏には、ハロウィンの名残が残っていた。

こういうのを掃除しないで残す街はいい街なんだろう。

 

久々の谷根千はちょっとずつ変わってきていた。

最初は御洒落な店が出来ていたのを知って「いいじゃん!」と思ったけど、

しかし一通り回ってみて、その外観が似たり寄ったりなことに気づいた。

なんだろう、何処もお行儀よく御洒落なんだ。見るからに良い店っぽい。

もちろん良い店には間違いないし、寄ってみたいなぁ、と思う。

 

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しかし、この街にそれを求めてはいなかったなぁ、とも思う。

贅沢な悩みだ。だけどそんなお店は渋谷や新宿、青山にだってある。 

僕が谷根千に求めていたのはそれとは違うものだった気がする。

 

とはいえ、街は変わっていかなくちゃいけない。

谷根千は元々人気があったのに加えて、ひみつ堂という化物みたいな人気店のお陰か、

観光客がどんどん増えていってるように思う。今回も前に来た時よりも人は多かった。

来る人が増えれば、同じことばかりを続けていくわけにもいかないだろう。

変化が起きないのは停滞を意味し、やがて街から人はいなくなる。

 

今度行く時も、何かが変わってるだろう。

前を通り過ぎたどこかの店も消えてるかもしれない。

でもそれは、街がしっかり生きている証拠なんだろう。

 

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