最後のフィルム世代より

終わりが来る前に、まだ出来る事がある。

184.empathy, empathy.

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最近知った言葉でempathyというのがある。意味は"共感"、"感情移入"。

sympathyという言葉もあるが、どうやらそれとは違った意味を持っているらしく、

前者は他者に同情する・哀れんであげられる力、

後者の方は人の気持ちや経験を理解できる力、だそうだ。

 

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インスタとかに写真をアップする時、たいてい評価がいいのは

生活のワンシーンのようなものだったりしていた。

もしかして、これもまたempathyなんじゃないかと思った。

 

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もちろん、僕の見ている、写している景色と同じものを見ている人はいないし、

僕と全く同じ体験をしている人間はこの世にひとりとしていない。

だけど、みんな「ああ、わかる。そうだよね」って思ってくれてるのかもしれない。

 

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よく先輩と話していて「エモい」という言葉が出てくる。

「エモい」の「エモ」はemotionalのemoなんだけど。

エモーショナルなものを、なんで僕たちが好きなのか、いまいちピンときていなかった。

でもそれを説明できるのがempathy、共感なんじゃないかな。

 

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つい最近、大好きなアーティストが新しいアルバムを出した。

それもまた、もう最高にエモい曲ばかりのアルバムなんだけれど、

その曲のフレーズひとつひとつに、「わかるよ」っていう部分があった。

その「わかるよ」の連鎖が、僕たちのエモさに繋がってるように思う。

 

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僕たちの生活なんて、その人にとっちゃなんでもないしどうでもいいものだけど、

写した写真が誰かに届いて、そこで共感が生まれてくれた時、

それがどれだけ日常的なシーンだとしても、

エモい写真としてその人に映っているんじゃないだろうか。

 

という、仮定のお話。

 

お題「カメラ」