166.明るさに誘われて
ニコン F2 フォトミックを使うようになって、ライカやT2と決定的に違うのは、
・最大35cmまで寄れる
・レンズが明るい
このふたつに尽きる。
あとはシャッター音がうるさい、重たい、というのもあるけどそれは置いといて。
フィルムを始める前に使っていたミラーレスの時は特にこのふたつを気にせずとも、
それなりに写真を楽しめていたのだけれども、
ISOが低〜中感度に限定されるフィルムカメラ、特にレンジファインダーでは、
このふたつが不足してるが故に表現が限定されてくる。
(レンズは交換すりゃいいんだけど、僕はエルマー以外のレンズを付ける気はない)
また、レンジファインダーじゃなかったけどT2もそこには問題を抱えていた。
ついでにいうとシャッター速度も最高1/500。明るい時には少々物足りなさを覚える。
なので、そんなカメラ達をずーっと使っていた人間に、
45〜35cmまで寄れて、開放値1.4とかのカメラを与えるとどうなるか。
Nikon F2 Photomic / Nikkor 50mm F1.4 + Kodak Super Gold 400
まぁ、こうなるわけだよ。寄って薄皮一枚のピントでボカしたいんだ。
しかしこれは結構気に入ってる一枚になった。空のグラデーション具合とかね。
で、これを見た時になんとなくデジャブというか、
こんな構図他にも撮ってなかったっけ? と思ってちょっと見返してみたら、
Ernst Leitz Ⅲc / Elmar 5cm F3.5 + Kodak Super Gold 400
ああ、撮ってるね。左右逆になってるけど。
しかもこれライカで撮ってるんだよね、つまりF3.5のエルマーだ。
こうしてみるとけっこうキッチリボケてくれるもんだ。
Nikon F2 Photomic / Nikkor 50mm F1.4 + Kodak Super Gold 400
Nikon F2 Photomic / Nikkor 50mm F1.4 + Kodak Super Gold 400
あとこの二枚もそれぞれニコンとライカ。
なんでこうも左右反対になってるかな。無意識とは恐ろしいものだ。
閑話休題。明るいレンズと寄れるカメラの話なんだっけ。
F1.4ともなるとちょっとピントを手前にするだけで全体が見事にボケるわけだから、
Nikon F2 Photomic / Nikkor 50mm F1.4 + Kodak Super Gold 400
東京駅前、KITTEの吹き抜けもこんな感じになる。
こうしてみるとニッコールの絞り羽根の形がよくわかるね。やや六角形気味。
Nikon F2 Photomic / Nikkor 50mm F1.4 + Kodak Super Gold 400
そして極めつけがこうだ。職場の前のガラスのツリー。
明るくて寄れるレンズだからこう撮ることができる。
ISO400のフィルムでこれは、さすがにライカじゃ難しい。
とまぁ、最近はニッコールの明るさに甘えてこんな写真が多くなってた。
そろそろキッチリ羽根を絞って、スナップ写真を撮らないとね。