086.トリッカーズの靴
靴を履いている。
いや、そんなもん当たり前だけど。裸足で外に行く訳ない。
靴だけではないが、道具っていうものは使って行くうちに愛着が沸くものだ。
しかし靴は歩くにつれて、次第に靴底がすり減っていってしまう。
好きなものはたくさん使いたいのだが、連日履いているうちに踵と爪先がすり減り、
後ろから見た時になんともみっともない事になってしまう。
最近町中で、すり減りまくったスニーカーを履いてる人をよく見る。
ハッキリ言って格好悪い。良い服を着てる人がそれだと本当に残念だ。
じゃあ、すり減ったらすり減ったまま使うしかないのだろうか?
そんな事はない。すり減った靴は直せる。
僕も20代になるまで知らなかったのだが、すり減った踵は靴の修理屋で直してもらえる。
そうやってお気に入りの靴を、底だけ新品にしてまた使えるように出来るんだ。
で、修理からあがってきた僕の靴。
トリッカーズのカントリーブーツ。タイプはシーシェイド。
使い始めてから一年半くらいだろうか? もう4回くらい修理に出してる。
最初の頃は靴が合ってなかったのか、魚の目にも悩まされたし、
修理に出す間隔も短かったと思う。特に爪先が早かった。
いつも僕は地元の修理屋さんで直してもらってる。
すり減った踵部分には新しいラバーソールを。僕はビブラムのをいつもお願いしてる。
ソールの厚さによっては使えるラバーソールが違ってくるそうだ。
ビブラム以外にも沢山のメーカーがあるので、そこは自分にあったのを選ぶといい。
前側のラバーソールは、今回爪先のみを変えてもらった。
これだけだとビンテージスティールを付けてもらってるみたいに見える。
一番最初の修理はこの靴を買った、渋谷の某有名店に修理を頼んでいたのだけど、
なにより高い、時間が掛かる。そして面倒臭い(地元から一時間掛かる)。
地元の修理屋さんなら、値段も少しだけだけど安いし、修理もタイミングが合えば一日でやってくれる。
なにより個人経営のお店で、腕がしっかりしてると判ってるから安心して預けられるのだ。
直してもらっては履いて、また直してもらって。またすり減ったら持って行って。
そんな感じで使ってきたから、インナーにあったメーカーの刻印はすっかり消えてしまった。
紐も純正のものから何回か変えて、このグレーの平紐に落ち着いた。季節によってこれを変えるのも楽しい。
雨の日も、雪の日も、気にしないで使っている。その後のケアも楽しみのひとつだ。
色もクリームを使って、少しずつ濃くしていっている。最初の頃と比べて随分変わったもんだ。
これからもどんどん使って、どんどんすり減らして、どんどん直してこう。
大好きなものはいつまでも使えるはずなんだ。